Tさん/男性の仮面浪人体験談
仮面浪人中の志望大学:東京大学理科一類
仮面浪人中の在籍大学:慶応義塾大学理工学部電気情報工学科
東京大学の仮面浪人を決意した理由
私は幼少のころから東京大学を目指し、学業に励んできました。
地元関西の進学校に中学から進学し、東大合格を目標に準備を進め、高校3年生の時には模擬試験で判定Bを取るなど、順調に見えました。
受験本番でも力を出し切ったつもりでしたが、自己採点をしてみると10点ほど足りず、不合格という結果に。
しかし、滑り止めで受けた慶応義塾大学の理工学部も優れた大学であり、気持ちを切り替えて入学することにしました。
ところが、5月頃になると、浪人している友人たちが予備校で頑張っているという情報が耳に入りました。
来年の今頃、彼らが東大生として新しい生活を始めている姿を想像すると、私も再挑戦したいという思いが強くなり、仮面浪人として再度東大を目指す決断をしました。
仮面浪人中の生活と勉強方法
再受験で東大に合格するためには、学力をピークの状態に維持することが不可欠です。
そのため、まず学力を落とさないことを基本方針としました。
受験に必要な科目やスキルを細かく分類し、過去の受験でできたこととできなかったことを明確に整理しました。
できていたことは引き続き活用し、できなかったことについては基礎から学び直しました。
幸いなことに、予備校に通っている友人がいたため、その友人から駿台予備学校のテキストを譲ってもらい、自分なりに予備校のスケジュールを参考にして独学を進めました。
この計画的な学習が、仮面浪人としての成功の鍵となりました。
大学生活と受験勉強の両立で苦労したこと
大学生活は、長い受験生活を終えた者にとっては非常に快適で、ついそちらに流されがちです。
特にサークル活動に参加すれば、その魅力に引き込まれ、受験勉強から離れてしまう危険があります。
しかし、クラスメイトとの人間関係も大切にしつつ、ある程度は皆と行動を共にするよう心がけていました。
そのため、クラスメイトからは「少し変わったやつ」と思われていたかもしれません。
慶応の理工学部という名の知れた大学に在籍していることで、「このまま慶応での学生生活を続けても悪くないのではないか」という気持ちが湧くこともありました。
特に学園祭の時期はキャンパス全体が華やかになり、迷いが生じました。
しかし、一度決めたことを覆すのは「自分に負けることだ」と考え、初心を貫くことにしました。
仮面浪人の結果は?
1年間の仮面浪人生活を送りながら、慶応大学1年生として最低限の単位を取得しつつ勉強を続けた結果、翌年、東京大学理科一類に合格することができました。
この経験を通じて、一度決めたことを最後までやり抜くことの大切さを学びました。
もし再挑戦が失敗しても慶応大学に席があるという、ある意味「保険」をかけた形での挑戦でしたが、それでも精神的な強さが求められ、多くのことを学びました。
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